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宇宙飛行の未来


再び月へ、そして宇宙の彼方へ

NASAは、未来の宇宙飛行に関する刺激的な新しいビジョンを持っている。それは、火星、あるいはもっと外側の惑星へ向かう準備として2020年までに人類が月を再訪するというものだ。

Photograph courtesy NASA

 月面探査のミッションは、より遠い世界の探査を成功させるための極めて重要なステップとなる。月面の滞在期間を延長することは、ほかの惑星を訪れる際に必要な長期的な宇宙ミッションの経験と専門知識を得るまたとない機会だ。月はまた、宇宙ミッションの前進基地として使われる可能性もある。必要な物資(ロケット燃料や酸素)を現地の資源から補給する方法をこの場所で学ぶことができる。

 そのような技術と経験は、将来、宇宙のさらに遠くまで人間の生存範囲を拡大していくために必要不可欠なことに違いない。

 NASAがスペースシャトルの後継プランとして位置づけている「コンステレーション計画」には、短期的な科学的目標もある。人類は以前に月を訪れているが、この一番身近な隣人には調査すべき科学的な謎がまだ隠されている。例えば、極地方の水氷は調査が必要だろう。

 今後の有人月面探査のミッションでは、まず2008~2011年の間にロボットによる予備調査が行われる。その目的は、宇宙飛行士の利用できる資源が最も多い着陸地点を探すことだ。月の南極は水素が豊富にあり、水氷の源である可能性もあるため特に有望だと考えられている。

新しい宇宙探査機

 以上のようなNASAの新しいミッションの先頭を走っているのは、最新型ながらどこか懐かしさを感じさせる新しい有人宇宙船の開発である。

 宇宙船「オリオン・クルーエクスプロレーション・ビークル(CEV)」は原型となったアポロのデザインを踏襲しているが、そのシステムは一新される予定だ。新しいカプセルの容積はアポロの3倍で、月探査時には4名のクルーを収容できる。NASAの職員は、この新しいミッションについて「筋肉増強剤を使用したアポロ計画」と称している。

 オリオンのカプセルは、スペースシャトルの固体燃料ロケットブースターを1段目に、2段目はアポロ計画で使われた液体燃料エンジン(改良型)を使用した専用ロケットによって打ち上げられる。事故が多発したスペースシャトルよりも、今後の宇宙探査にとっては安全で信頼性の高い設計であると認識されている。

 宇宙空間に入れば、乗り物として柔軟性の高いオリオンを利用して、宇宙飛行士は国際宇宙ステーション(ISS)との間を行き来することができる。またオリオンは、月の周回軌道にも投入され、月面へ繰り返し降下することが計画されている。

 最大で10回は再利用できるオリオンのカプセルはスペースシャトル以前と同じようにパラシュートで地球の大気中を降下するが、海ではなく陸地に降りることになっている。

 2020年以降、このような新しい有人宇宙計画によって人類は火星行きの乗り物を軌道に乗せ、初めてその赤い惑星を訪れることになるかもしれない。


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