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衛星には、火山、凍った大海、そしてメタンの海が存在するなど、「太陽以外の天体を公転する岩の球体」というイメージとはかけ離れた存在であることが多い。実際、地球や火星などの惑星と多くの衛星を区別する唯一の決定的な違いは、公転の中心に何があるかということだけである。
惑星は太陽を公転し、衛星は太陽を公転する天体を公転する。太陽を公転する天体には、惑星、準惑星、そしていわゆる太陽系小天体がある。また、衛星はそれぞれが独自の個性を持つ魅力的な世界でもある。

Photograph courtesy NASA/JPL

 エウロパを例にとろう。木星を公転している惑星サイズの衛星は4つあり、その1つであるエウロパは氷で構成されたほとんどガラス状の表面をしている。科学者によれば、そのような表面下には深さ50キロの大海が隠れている可能性があるという。その大海が凍り付かないのは、木星とエウロパの間の潮汐力によって十分な熱が発生しているためと考えられている。ハッブル宇宙望遠鏡を使った観測結果では、エウロパには酸素から成る薄い大気もあるらしい。水、熱源、そして大気があるということは、エウロパには生命体が存在する可能性が出てくる。

 最も有名な衛星は、惑星である地球を公転しているだ。月は地球の唯一の天然衛星であり、人類が訪れたことのある地球以外の唯一の天体でもある。月の重力は地球の6分の1であるため、宇宙飛行士は月面で大きくジャンプすることができる。月に大気はないが、衝突した彗星から堆積していった氷の証拠を宇宙探査機は両極で発見している。最も有力な説によると、約45億年前に火星サイズの天体が地球に衝突し、その衝突の残骸が蓄積されて月になったということだ。

 多くの衛星は、地球の月と違って、形成物質は公転の中心にある天体を生じさせたものと同じであり、その物質同士が集まって天体を形成している。その他の衛星は、より大きな天体の重力によって軌道に捕獲された小惑星である。準惑星である冥王星の衛星カロンだけは、地球の月が誕生したのと同様に衝突から形作られたと考えられている。

 誕生の理由はどうあれ、衛星の数は多い。衛星を持たない惑星は水星と金星だけで、地球には1個、火星には2個の衛星があり、海王星には13個、天王星には27個の衛星がある。巨大惑星である木星は、63個の衛星が確認されている。土星には少なくとも60個の衛星があり、そのうちの42個は1997年以降に発見されたものだ。準惑星の冥王星には3個の衛星がある。もう1つの準惑星であるエリスには1個の衛星がある。太陽系小天体を公転しているものを加えれば、衛星の数はさらに増えていく。


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