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オルドビス紀


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Artwork by Josef Moravec/Dinosaur Corporation
Map by Christopher Scotese, www.scotese.com

4億8800万~4億4300万年前

 古生代の一部であるオルドビス紀では、広大な海に多様な海洋生物が繁栄し、陸地には最初の原始的な植物が登場した。しかしその後、史上2番目の規模の大量絶滅によってオルドビス紀は終わりを告げる。

 オルドビス紀には、世界のほとんどの陸塊が1つに集まって超大陸ゴンドワナが作られた。ゴンドワナ超大陸には、現在のアフリカ、南アメリカ、南極、オーストラリアが含まれる。ゴンドワナはオルドビス紀を通じて南へ移動を続け、最終的に南極点に落ち着いた。後に北アメリカとなる陸塊は、狭いイアペトゥス海を間にしてゴンドワナから分離した超大陸ローレンシアに結合した。原始の北アメリカ大陸は赤道の南北にまたがっていたが、もともとは大部分が海面下にあった。

 地球の大半の地域で気候は温暖湿潤であり、海水面は現在よりも600メートルほど高かった。しかし、オルドビス紀後期に超大陸ゴンドワナが極地に落ち着くと、その中央部に位置したアフリカ全域に巨大な氷河が形成される。この氷河はその後2000万年続く氷河期の前触れとなり、生命にあふれる浅い海は後退していった。

生命に満ちた海

 オルドビス紀最初期の生命は、カンブリア紀に死に絶えた動物の空白を埋めるように進化した新しい動物とともに海の中に残っていた。その中で最高次捕食者として繁栄していたのは、触手を持つ軟体動物の一種で、現在のイカに似たオウムガイであった。円錐を丸めたようなオウムガイの殻は内部がいくつもの気室に分かれ、その空洞に蓄えられたガスによって浮力を獲得し、海底での生活から浮上した。さらに「漏斗(ろうと)」と呼ばれる体孔から水を噴き出し、その推進力で巧みに泳ぐ。ものをつかむ触手を備えたオウムガイは、効率的な捕食者でもあった。

 海のハンターのもう1つのグループは、小さな歯の化石でよく知られる神秘的なコノドントである。完全な状態の化石もわずかに見つかっており、コノドントはヒレを持ったウナギのような生物で、獲物を探す大きな目があったと考えられている。現在ではコノドントは真の脊椎動物であったとされるが、この系統は既に絶滅している。

 化石記録からは、この時代に魚類が拡散を開始したことがわかっている。当時の魚類は小さく、口は下向きで先が細くなり、アゴがなかった。これは、海底のエサを吸い込み、ろ過して食べていたことを示している。体の前部は骨質の殻で覆われ、魚類における装甲形式の始まりであった。ヤツメウナギやヌタウナギは、そうした魚の現生種である。

 カンブリア紀の原始的な海綿岩礁に生息した生物は、サンゴのような構造物を作る小さな群生動物であるコケムシ外肛動物に道を明け渡す。オルドビス紀の岩礁は、ヒトデの仲間である大きなウミユリの生息場所でもあった。ウミユリは、石灰質の管の底に固着し、羽のような腕を海中の流れにたなびかせてエサとなる粒子を集めていた。

海から陸へ

 固い体を持つ節足動物は陸へ上がる機会をうかがうようになった。淡水との境界付近や浅い潟に入り込んだ節足動物の中には、その名前とは違ってクモやサソリの系統に近いカブトガニがいた可能性が高い。こうした種のいくつかは現在も生き続ける“生きた化石”であり、アメリカ東部の沿岸などでは毎年春になるとカブトガニが産卵のために漂着する。

 オルドビス紀には、最初の原始的な植物が、かつて不毛の地だった陸地に出現したという証拠もある。

 このような陸上での生活への第一歩は、オルドビス紀末に地球を襲った寒冷化のために短い期間で終わってしまう。この寒冷化によって、全時代を通じて2番目の規模となる大量絶滅が起こり、オルドビス紀の最後、約4億4300万年前に全海洋動物種の少なくとも半分が姿を消した。



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