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Artwork by Chase Studio/Photo Researchers, Inc.
Map by Christopher Scotese, www.scotese.com
4億1600万~3億5900万年前
約4億1600万年前にデボン紀が始まった頃、地球はその外観を変えつつあった。超大陸ゴンドワナが南極から離れて徐々に北上する一方で、第2の超大陸が赤道をまたがるように形成され始める。ローラシアと呼ばれるその大陸は、現在の北アメリカ、ヨーロッパ北部、ロシア、そしてグリーンランドで構成されていた。
デボン紀の名前は、北アメリカとヨーロッパが衝突することで生じた赤色の堆積物に由来している。その特徴的な岩石は、イングランド南西部のデボン州で最初に調査が行われた。
古生代の1区分であるデボン紀は、非常に多様な魚類が出現したため、魚の時代とも呼ばれる。中でも、頭部が骨板に覆われていた板皮類(ばんぴるい)が最も支配的な存在だった。板皮類はシルル紀に出現したグループであり、頑丈なアゴに刃状の骨板が並んで歯の役割を果たしていた。初期の板皮類は軟体動物などの無脊椎動物を捕食していたが、後期には魚類を食いちぎる獰猛な怪物へと進化し、体長も最大10メートルまで成長するようになった。その他の魚種は同じように骨板で覆われていたが、アゴは未発達なまま不気味な姿へと進化していった。馬蹄形の頭部を持つ魚や、丸い盾のような形をした種の化石がこれまでに発見されている。
サメの祖先
硬い骨板で覆われていた原始的な魚類は、その厳重な防護の割に長くは生存できなかった。デボン紀に生息していた現生魚類の祖先は大きく分けて、骨板で覆われていない2つの分類群に属していた。その1つが現生のサメやエイの祖先にあたる軟骨魚類であり、骨格が軟骨で構成されていたことが名前の由来となった。この魚種はきめの粗い小さなウロコ、固定されて動かないヒレ、何度も生え替わる鋭い歯を持つ。もう1つは硬骨魚類であり、全身がウロコで覆われ、自由に動くヒレや、ガスで満たされた浮力調節用の浮き袋を備えていた。現生の魚のほとんどは硬骨魚類である。
硬骨魚類には肉鰭類(にくきるい)という分類群があるが、ヒレの付け根が厚みのある肉質だったことがその名前の由来である。両生類へとつながる進化上の大きな一歩と賞される肉鰭類は、恐竜や哺乳類に代表されるすべての陸生四肢動物の祖先である。この驚くべき動物の化石はデボン紀の赤い岩石層から発見されるが、一部はまだ生存しており、“生きた化石”として有名なシーラカンスもその1つである。
デボン紀の地層で2004年に発見された化石は、魚類と最初の陸生脊椎動物の間を結ぶ重要な生物であると考えられている。カナダの北極地方で発見されたティクタアリク(Tiktaalik)は、ワニのような頭部と力強い骨質のヒレを備えていた。ヒレは浅い海や陸上で移動する際に脚のように使われていたと科学者たちは考えている。この魚はほかにも陸生生物の特徴を備えており、肋骨や首だけでなく、鼻先には呼吸をするための鼻腔も存在していた。
一方、初期の両生類は単純な肺または皮膚で呼吸をしていた。水中を主な生息場所とし、捕食魚から身を守るときだけ陸へ上がっていたのでないかと考えられている。
アンモナイト類の最初の種が出現したのもデボン紀である。タコやイカの近縁種であるこの海生生物は、6500万年前の白亜期末まで生存していた。
植物の繁栄
デボン紀には、乾燥した陸上でも生存できる新種の植物が出現し、植物が湿地以外にも生息範囲を広げ始めた。末期には地球で最初の森林が出現する。茎のある植物が丈夫な木質構造を発達させ、枝や葉を伸ばせるまでに進化した。デボン紀の樹木には、高さ30メートルに達する種もあった。また、初期のシダやトクサ、種子植物もデボン紀が終わる前に出現している。
新たに陸に進出した植物は、デボン紀を締めくくった大量絶滅事件で大きな被害を受けることはなかったようだ。主な被害者は海生生物であり、最大で70%の種が死滅したと考えられている。造礁生物群もほぼすべてが姿を消してしまう。この大量絶滅の要因としては、ゴンドワナ大陸が再び氷河で覆われたことによる地球の寒冷化や、森林の拡大による温室効果ガス(二酸化炭素)の減少、あるいは大規模な小惑星の衝突といった説が提唱されている。
約4億1600万年前にデボン紀が始まった頃、地球はその外観を変えつつあった。超大陸ゴンドワナが南極から離れて徐々に北上する一方で、第2の超大陸が赤道をまたがるように形成され始める。ローラシアと呼ばれるその大陸は、現在の北アメリカ、ヨーロッパ北部、ロシア、そしてグリーンランドで構成されていた。
デボン紀の名前は、北アメリカとヨーロッパが衝突することで生じた赤色の堆積物に由来している。その特徴的な岩石は、イングランド南西部のデボン州で最初に調査が行われた。
古生代の1区分であるデボン紀は、非常に多様な魚類が出現したため、魚の時代とも呼ばれる。中でも、頭部が骨板に覆われていた板皮類(ばんぴるい)が最も支配的な存在だった。板皮類はシルル紀に出現したグループであり、頑丈なアゴに刃状の骨板が並んで歯の役割を果たしていた。初期の板皮類は軟体動物などの無脊椎動物を捕食していたが、後期には魚類を食いちぎる獰猛な怪物へと進化し、体長も最大10メートルまで成長するようになった。その他の魚種は同じように骨板で覆われていたが、アゴは未発達なまま不気味な姿へと進化していった。馬蹄形の頭部を持つ魚や、丸い盾のような形をした種の化石がこれまでに発見されている。
サメの祖先
硬い骨板で覆われていた原始的な魚類は、その厳重な防護の割に長くは生存できなかった。デボン紀に生息していた現生魚類の祖先は大きく分けて、骨板で覆われていない2つの分類群に属していた。その1つが現生のサメやエイの祖先にあたる軟骨魚類であり、骨格が軟骨で構成されていたことが名前の由来となった。この魚種はきめの粗い小さなウロコ、固定されて動かないヒレ、何度も生え替わる鋭い歯を持つ。もう1つは硬骨魚類であり、全身がウロコで覆われ、自由に動くヒレや、ガスで満たされた浮力調節用の浮き袋を備えていた。現生の魚のほとんどは硬骨魚類である。
硬骨魚類には肉鰭類(にくきるい)という分類群があるが、ヒレの付け根が厚みのある肉質だったことがその名前の由来である。両生類へとつながる進化上の大きな一歩と賞される肉鰭類は、恐竜や哺乳類に代表されるすべての陸生四肢動物の祖先である。この驚くべき動物の化石はデボン紀の赤い岩石層から発見されるが、一部はまだ生存しており、“生きた化石”として有名なシーラカンスもその1つである。
デボン紀の地層で2004年に発見された化石は、魚類と最初の陸生脊椎動物の間を結ぶ重要な生物であると考えられている。カナダの北極地方で発見されたティクタアリク(Tiktaalik)は、ワニのような頭部と力強い骨質のヒレを備えていた。ヒレは浅い海や陸上で移動する際に脚のように使われていたと科学者たちは考えている。この魚はほかにも陸生生物の特徴を備えており、肋骨や首だけでなく、鼻先には呼吸をするための鼻腔も存在していた。
一方、初期の両生類は単純な肺または皮膚で呼吸をしていた。水中を主な生息場所とし、捕食魚から身を守るときだけ陸へ上がっていたのでないかと考えられている。
アンモナイト類の最初の種が出現したのもデボン紀である。タコやイカの近縁種であるこの海生生物は、6500万年前の白亜期末まで生存していた。
植物の繁栄
デボン紀には、乾燥した陸上でも生存できる新種の植物が出現し、植物が湿地以外にも生息範囲を広げ始めた。末期には地球で最初の森林が出現する。茎のある植物が丈夫な木質構造を発達させ、枝や葉を伸ばせるまでに進化した。デボン紀の樹木には、高さ30メートルに達する種もあった。また、初期のシダやトクサ、種子植物もデボン紀が終わる前に出現している。
新たに陸に進出した植物は、デボン紀を締めくくった大量絶滅事件で大きな被害を受けることはなかったようだ。主な被害者は海生生物であり、最大で70%の種が死滅したと考えられている。造礁生物群もほぼすべてが姿を消してしまう。この大量絶滅の要因としては、ゴンドワナ大陸が再び氷河で覆われたことによる地球の寒冷化や、森林の拡大による温室効果ガス(二酸化炭素)の減少、あるいは大規模な小惑星の衝突といった説が提唱されている。


































