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天候


予測が難しい大気の変化

 天候とは、気温、降水、雲量といった要素に基づく、特定の時間および場所における大気の状態のことである。天候は、認識しやすいものからそうでないものまで、多くの力によって引き起こされる。例えば、海洋から流れ込んでくる気団(特有の気温や湿度を持つ空気の塊)は暖かく湿っており、雨を降らせる。太陽光は大地を熱し、夏の雷雨の一因となる上昇気流を生じさせる。

Photograph by John Eastcott and Yva Momatiuk

 山や都市も天候に影響する。山が天候に影響を与えるのは、風が尾根を越える際に必ず上昇するからだ。こうして上昇した空気が冷やされ、雲や雨、雪が生じることになる。

 都市でも、道路や駐車場、建物の屋根が太陽光で熱せられると、「ヒートアイランド」と呼ばれる現象が起こる。この現象は都市の気温を上昇させるだけでなく、天候にも影響を与え、ある都市では雷雨が起こり、別の都市では嵐の進路が変わるといったことが起こる。

天気の予測

 将来に何が起こるのかを予測する技術、天気予報の最も単純な方法は、窓から空を見て雲の種類と進行方向を確認することである。土地の天候パターンを知っていれば、これだけでも12~24時間後の天気をかなりの精度で予測することができる。

 プロの気象予報士は多種多様なツールを持っている。世界中に点在する気象観測所では、気象衛星と同じように詳しい天気図を作成することができる。予報士はその天気図を利用して、海のはるか沖合などの観測所がないような場所で何が起こっているのかを確認することもできる。この他にも、気象観測気球や気象レーダーも有用なツールだ。

 しかしそれでも、長期的な天気予報は周知の通り難しい。天気の予測にはカオス理論という数学的概念が必然的に伴うからである。1日分の天気を予測する際にごく小さなエラーがあったとする。この取るに足らない小さなエラーが、時間が経つにつれて雪だるま式に拡大し、やがては当初のエラーとは無関係とも思えるほどの巨大な差異へと発展してしまうというのがこの理論だ。

 例えば、中国で羽をばたつかせた蝶が原因で、その2週間後にアメリカのカンザス州で竜巻が起こる(あるいは竜巻が回避される)こともある、と言われている。これがいわゆるバタフライ効果であり、もちろん誇張されてはいるが、基本的な概念はシンプルである。つまり、たとえ極めて小さな要素であっても、それが長期的な天気予報に大きなずれを生じさせ得るということである。

 2週間を超える天気予報を正確に行うことはどうあっても不可能というのが、気象予報士たちに共通の考えだ。現時点では5~7日を超える天気予報は当て推量なしには成立せず、結果も間違っていることが多い。


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