赤道にまたがるコンゴ民主共和国は、スーダンとアルジェリアに次いでアフリカ大陸で3番目に広い国である。雄大なコンゴ川が北から南へ向かい、鉱物資源の豊富な大地、肥沃な農地、そして熱帯雨林をぬって流れている。コンゴ川の河口部はわずかながら大西洋に面している。国土の60%を占めるコンゴ川流域の森林地帯が中央部に位置し、西にある首都キンシャサ、東部の山岳地帯、鉱物資源の豊富な南部高地の間に広がって、交通を困難にしている。約700種類もの言語と方言を話す250に及ぶ部族の暮らしは、世界でも最低レベルの生活水準にある。紛争、政治の腐敗、切り捨てられた公共サービス、銅とコーヒーの市場価格の低迷などがその要因である。
1960年、ベルギー領であったコンゴは共和国として独立した。1965年のクーデターで政権を掌握したジョゼフ・モブツは、国名をザイール共和国に改称し、自らの名もモブツ・セセ・セコに改めた。腐敗のひどかったモブツの政権は30年以上維持されたが、ルワンダとウガンダの支援を受けたローラン・カビラ率いる反政府武装組織が1997年にキンシャサを制圧したときに終焉を迎え、国名もコンゴ民主共和国に改称された。大統領となったカビラと旧反政府組織との間に対立が生じると、ルワンダとウガンダが反政府側を支援し、新たな紛争が引き起こされた。ジンバブエ、アンゴラ、ナミビア、チャドがカビラを支持して介入した「アフリカの大戦」の始まりである。この戦争でおよそ300万人が犠牲となるが、関わった各国の目当てはこの国の鉱物資源、とりわけ南部のダイヤモンドであった。2003年、国連の支援により和平合意と暫定政府の成立をみて、5年におよぶ紛争は終息に向かうと考えられた。政府は引き続き、分裂した国内の統一を進めようとしている。
経済主要産業: 鉱業 (ダイヤモンド, 銅, 亜鉛), 選鉱, 消費財
主要農業: コーヒー, 砂糖, ヤシ油, ゴム; 木材製品
主要輸出: ダイヤモンド, 銅, 原油, コーヒー, コバルト