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小説のタイトルにもなっている“キリマンジャロの雪”が2022年までに消滅する可能性があることが最新の研究で確認された。アーネスト・ヘミングウェイも草葉の陰でグラッパをあおっているかもしれない。
アメリカ、オハイオ州コロンバスにあるオハイオ州立大学の氷河学者ロニー・トンプソン氏は次のように話す。「キリマンジャロ山頂の氷は着実に縮小を続けており、残念ながら十数年後には消滅するだろう」。
アフリカ東部、タンザニアにあるアフリカ大陸の最高峰キリマンジャロ山頂の氷河は、過去数十年間に渡って縮小してきたことが明らかになっているが、その原因が地球温暖化なのか、地域的な要因によるものなのか議論が続いている。降雪量の減少や、氷点下の気温で氷が水蒸気へと直接変化する「昇華」現象の増加など、地域に特有とも考えられる要因を氷の消失の主な原因として挙げる研究もある。
一方、今回発表された最新の研究は、地球
同氏によると、キリマンジャロで昇華を生じさせる湿度の低下と雲量の減少は、地球
トンプソン氏の研究チームはキリマンジャロの氷の縮小過程を数十年に渡って調査してきた。それによると、キリマンジャロでは1912年以降に氷河の85パーセントが失われ、さらに2000年の時点で残っていた氷の26パーセントが、最後にキリマンジャロの氷の正確な調査が行われた2007年までに消滅していたという。
しかも、氷河の氷床コアを分析したところ、氷河の表面が一度溶けて再び凍った形跡が見られ、これが一因となって氷河の厚みが薄くなっていることがわかった。
また、キリマンジャロ山頂の火口の中央部で氷河の下の岩盤に杭を打ち込み、その周囲の氷の深さを調べたところ、2000年以降に氷河の厚みの50パーセントが失われたことがわかった。このときに調査した氷河は年に5メートル以上のペースで厚みが縮小しており、2018年までにすべて消えてしまう可能性があるとトンプソン氏は指摘する。
キリマンジャロの写真を時系列に並べてみると、冠雪が年々小さくなっていることがわかる。しかし、「航空写真などで見ても、キリマンジャロの氷河の厚みが薄くなっていることはわからない。もしこれからある年に氷河が存在したとしても、その氷河の厚みは非常に薄いだろうし、その次の年には氷河自体が無くなっているかもしれない」とトンプソン氏は嘆く。
現在、キリマンジャロの氷河の先端は年々後退しているが、それと同じ量の氷が、氷河が薄くなる過程で消えているという。「キリマンジャロは氷河という“首”を切り落とされようとしている」。
この研究結果は2009年11月2日発行の「Proceedings of the National Academy of Sciences 」誌に掲載されている。
Photograph by David Pluth, NGS

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