May 12, 2009
ハッブル宇宙望遠鏡に搭載された「広視野惑星カメラ2」(WFPC2:Wide Field Planetary Camera 2)によって撮影された最後の“美しい”写真。赤色巨星の残骸をとらえたこの写真は、NASAが2009年5月11日に公開した。ハッブルの観測装置の中で最も長く活躍を続け、NASAが“スーパーカメラ”と賞賛するこのカメラは、11日(日本時間12日未明)に打ち上げられたスペースシャトルのミッションで後継機に置き換えられ、“引退”することになる。
この写真は5月4日に惑星状星雲「コホーテク(Kohoutek)4-55」を撮影したもので、赤色巨星の外層が確認できる。外層は恒星がその一生を終えるまさにそのとき、星間空間に放出された。星雲は赤色巨星のホットコアの残骸から放射された紫外線によって輝いている。色は星から放出されたガスの種類を示しており、赤は窒素、緑は水素、青は酸素を表す。
NASAによると、WFPC2は16年という“驚異的な”稼動期間中に、わし星雲の柱の形状やシューメーカー・レビー第9彗星と木星大気圏の衝突といった前例のない画像を撮影してきた。
数日後に搭載予定の後継機「広視野カメラ3」(Wide Field Camera 3:WFC3)が稼働すれば、さらに見事な画像が地上に送り届けられることは間違いない。WFPC2の機能をベースに次世代技術が導入されたWFC3は、紫外線から可視光まであらゆる電磁スペクトルの画像をとらえられるように設計されている。
Photograph courtesy NASA, ESA, and the Hubble Heritage Team (STScI/AURA)