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エジプトのナイル川の川底から古代神殿の屋根付き玄関通路が発見された。
この玄関通路はクヌム神という雄羊の頭を持つ豊穣の神を祭る神殿へと通じていたものだという。玄関通路が見つかったのはカイロの南900キロに位置するアスワンという地域で、今年初めに開始されたナイル川の水中調査中にエジプトの考古学者チームが発見した。
発見された玄関通路は非常に大きいため移動することは困難だが、碑文の記された重さ1トンの石材が引き上げられた。この石材は第22王朝(紀元前945~712年)から第26王朝(紀元前664~525年)のものとみられる。ただし、エジプトでは歴史的に、クヌム神の神殿に使われる石材は後に新しい建造物に再利用される例が多い。そのため、引き上げられた石材自体はさらに古い時代のものと推測される。クヌム神の神殿が最初に建立されたのは第12王朝(紀元前1985~1773年頃)または第13王朝(紀元前1773~1650年頃)で、その後「女性ファラオ」であったハトシェプスト女王(紀元前1473~1458年頃)をはじめとする後の政権によって改築や増築が行われていた。
神殿の玄関通路近くで発見された石材には、古代の事柄を示す碑文が記されているものが多い。碑文には、付近に建っていたナイロメータと呼ばれる施設の正確な建設日が記されている可能性もある。ナイロメータとは水がめのような施設で、古代の役人が季節的な洪水の程度を測定し、それに応じて税金を決定するために使用していたものだ。
また、クヌム神の神殿の向かい側にあたるナイル川西岸の下で、古代のキリスト教教会の一部も発見された。さらにナイル川の別の地点には、19世紀のフランス人考古学者オーギュスト・マリエットらが、現地からヨーロッパへナイル川経由で運んだときに紛失した、重要な考古学的資料も眠っていると考えられている。
現在のナイル川には多数の古代遺産が埋もれており、川底を発掘することでほかにも重要な遺物が発見されると考えられている。9月には、ナイル川のアスワンからルクソールまでの詳細な調査が開始される予定だ。
Photograph courtesy Supreme Council of Antiquities

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