太
先日、冥王星の大気に含まれるメタン(温室効果ガス)の濃度が、チリにあるヨーロッパ南天天文台(ESO)の超大型望遠鏡VLTを使って測定された。
測定の結果、冥王星の大気にはメタンが2番目に多く含まれていた。しかも、メタンの温度は意外にも氷に覆われた地表より高高度の方が高かったのである。高精度の測定によると、冥王星の上層大気は摂氏マイナス220度の地表より50度ほど高温だった。
フランス、パリ天文台のエマニュエル・ルルーシュ氏が率いる研究チームの推測では、冥王星の地表では所々でメタンなどのガスが凍って薄い層を形成している。その固体ガスは、公転している冥王星が太陽に近づくにつれて蒸発して気体になる。この昇華というプロセスにより、冥王星の地表は冷却され大気は暖められる。
科学者のレスリー・ヤング氏は、NASAの無人探査機ニューホライズンを担当している副責任者だ。同探査機は、2015年に冥王星の周回軌道に入る予定になっている。同氏は今回の発見に強い関心を持っている。ニューホライズンで予期せぬ観測結果が得られるかもしれないからだ。
「太陽を公転する過程で、冥王星が時間とともに変化することは周知の事実だ」と同氏は指摘する。地球上での観測結果と、冥王星を周回するニューホライズンのデータを結びつけることで、冥王星の性質を解き明かす新たな糸口が得られるだろう。
この調査結果の詳細は、「Astronomy and Astrophysics Letters」誌に掲載されている。
Image courtesy L. Calcada/ESO

印刷用ページ
友人に教える





















