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12月12日金曜日の夜は、世界中のどこからでも2008年で最大かつ最も明るい満月を目にすることができるだろう。天気がいくら良くても月面のアポロ月着陸船までは期待できないが。
満月は毎月生じるものだが、金曜日に昇る月は今年のこれまでの満月に比べておよそ30%明るく14%大きく見える。
この現象は、地球の隣人が通常よりもはるかに接近するために起こる。月が「近地点」に達するのだ。月は卵型の軌道で地球を周回しており、月が地球に最も接近する位置を近地点といい、逆に最も遠ざかる位置は月の「遠地点」という。
近地点も遠地点もおおむね1カ月に1度到達するが、月の軌道にはゆらぎがあるため、双方との正確な距離は年月の経過と共に変化する。また、月の満ち欠けの状態(月相)もそれぞれの位置で異なる。
アメリカのカリフォルニア州ロサンゼルスにあるグリフィス天文台所長のエド・クルップ氏は、「近地点での満月は非常に珍しい。だから、今回の天体ショーは特別なものだ」と話す。
さらに、12日は1993年以降で月が地球に最も近付く日で、地球からの距離は35万6566キロとなる。なお、月がこの1年の中で最も離れた遠地点に移動するのは2週間後の12月26日のことで、このとき地球からの距離は40万6601キロとなる。
満月と例年になく接近する近地点のタイミングが重なるため、地球の潮流に影響が生じると考えられている。
アメリカのカリフォルニア州オークランドにあるチャボット宇宙科学センターの天文学者ベン・バレス氏は、「1カ月に1度、太陽、地球、月が一列に並ぶときに満潮になるが、今回は過去10年以上の中で月が最も接近するので影響は増大するだろう。干満差世界一ともいわれるカナダ東部のノバスコシアにあるファンディ湾など、潮の干満差の影響を受けやすい場所では特大の満潮となる可能性がある」と話す。
ただし、そのような場所でも近地点の影響はそれほど甚大なものにはならず、高潮が同時に発生しないかぎり、測定値としてはせいぜい数十センチ程度の上昇が確認できるだけだという。
「月が近地点に到達する影響自体を観測することは、非常に微妙なものなので難しいだろう。一般の観測者が認識できるのは、月の明るさがいつもと異なるということだけかもしれない」とバレス氏は言う。
月が普段よりも大きく見える現象は、日没時に月が地平線から昇るときに最もはっきり確認できるようだ。“月の出”のときは、いつも目にする地上の物体と対比されるので、通常は目の錯覚が生じる。その働きにより、月が虚空に浮かんだ状態よりも満月がいっそう大きく見えるようになるのだ。
「月の見かけ上の錯覚と近地点への到達が組み合わさって、最も大きく最も丸い月の出を目にするチャンスが生まれる」とバレス氏は話す。
「晴れていれば特別な観測装置がなくても世界中の人がこのイベントを目撃できる。過去15年で最大で最も明るく輝く満月を見たいと思ったら、日没時に外に出て東から月が昇るのを注意して見つめてほしい。一晩中起きて、頭上の天空を月が移り行くさまを見ているのも良いだろう。どちらも素晴らしい眺めとなるはずだ」とグリフィス天文台のクルップ氏は話す。
Image courtesy NASA









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