for National Geographic News
最新の研究によると、地球温暖化の進行度が音で測定可能になったという。その方法は、暴風が引き起こす海上の波を基準とするものだ。地球温暖化の進行度と暴風の数・規模・勢力の増大は比例しており、多くの専門家は暴風が地球温暖化の分析指標となることに同意している。
地震観測の際は、暴風によって発生した巨大な波浪が海岸線に向かって押し寄せるときの音をフィルタリングする。地震計に現れる脈動が荒天時に大きくなることは古くから知られているが、波浪が高くなった時期に振幅が大きくなる低周波音は観測の邪魔になるからだ。
ところが現在、一部の研究者は逆に地震そのものの音を電子的に除去し、暴風による波の音量を上げて記録するようになっている。
研究チームのリーダーでアメリカのカリフォルニア州にあるスクリップス海洋研究所のピーター・ブロミルスキー氏は、「波が海岸に押し寄せる音は、はっきりと識別できる固有振動を生み出している」と話す。
現在、ブロミルスキー氏の率いる研究チームでは、1930年代以降から今日に至るまでの暴風に関する地震学的データの解析を行っている最中で、間もなく完全な解析結果を公表できる予定だ。
「ただし、現段階の解析でも傾向ははっきりと示されている」と同氏は話す。「この数年で激しい暴風が増加していることは間違いない。観測所にいればすぐにわかることだ」。
外洋の暴風波浪を完全に聞き漏らさないようにするには地球規模の舞台装置が必要となるが、準備は万端だ。世界各地の地震観測所では、1930年代以降、ほぼ同じ方式で地球規模の振動モニタリングが続けられている。
このようにして得られたデータは一貫性があり、科学研究の信頼性を確保する上で欠かせないものと言える。例えば、気象衛星データを利用して暴風の勢力拡大傾向を特定する研究が発表されているが、そのような研究に対しては、「衛星技術はこの数十年で大きく変わってしまったので、長期的に暴風をたどる手段としては問題が多い」との批判が出ている。
「その点、地震観測所のデータを利用する方法は優れている。これまで観測装置に大きな変更はなく、暴風の活動によって発生する振動が一貫性のある形式で計測されているからだ」とブロミルスキー氏は話す。
今回の最新研究は、22日発行の「Science」誌に掲載されている。
Photograph by John Giles/Press Association via AP

印刷用ページ
友人に教える





















