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地球温暖化によってある種のクモが大型化し、増加するかもしれないという研究が発表された。
デンマークの科学者チームの研究報告によると、グリーンランド北東部に生息している体毛の生えた捕食性のコモリグモが地球温暖化に伴って大型化する可能性があるという。夏が長くなればクモにとっての狩猟シーズンも長くなるからというのがその理由だ。
デンマークのオーフス大学に在籍し、今回の研究に参加したトゥック・ホイェ氏は、このあまり知られていないコモリグモ科の一種(学名:Pardosa glacialis)が体長4センチまで大きくなると推測している。
この種は少なくとも2年は生きるが、春が早く来た年には平均的に体が大型化していたことが研究チームによって明らかにされている。例えば春が平年より30日早く来た年には、一部の個体は外骨格が平均より10%厚くなり、体全体が大型化していた。逆に、寒い年には外骨格が薄くなっていたという。
10年間続いた研究の最終年、外骨格の厚さの平均値は2.65ミリと算出された。研究を始めた頃は2.6ミリが普通であったため、それと比べると2%の増加であるが、たった10年という期間を考慮すれば大きな違いであると研究チームは考えている。
温暖化により、オスに比べメスの方が大型化している可能性も研究で示された。このコモリグモの種は通常、メスがオスよりわずかに大きいだけである。春の解氷が年明け後160日目に始まった1997年もそうだった。しかし解氷が年明け後143日目に始まった2005年には、メスの外骨格はオスより平均して2%大きかったのである。
温暖化によってコモリグモの1種“Pardosa glacialis”が巨大化するという現象の理由は明らかになっていない。クモにとって狩りの最盛期が長くなることや、あるいは、夏の長期化で脱皮の回数が増えることが大型化の原因として考えられる。
今回の研究は成体を対象としているため、生まれた時点で既に大型化しているのかどうかは不明である。「コモリグモの大型化が周囲の環境にどのような影響を与えるのかはわかっていない」と前出のホイェ氏は話す。
しかし、このコモリグモは体が大型化するだけでなく、個体数も増加すると同氏は確信している。「メスの成体が大型化すれば、種の個体数が増加することになるだろう。大型のメスからは大型の子が多く生まれるからだ」。ただし、クモの多くの種には共食いの習性があるため、個体数が無制限に増え続けるわけではないと同氏は考えている。成体の大型化が進めば、クモの子は格好の捕食対象となる。
この最新の研究結果は、「Biology Letters」誌の最新号に掲載されている。
Photograph by Tom Uhlman/AP

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