イギリスの科学者チームが新型の魚型ロボットを開発した。このロボットは本物の魚のような姿形で、まるで生きているかのように泳ぐことができる。
コイをモデルとして製作されたプロトタイプは、ロンドン水族館の水槽で泳ぎながら2011年にスペイン北部の海に放流されるのを待っている。
このロボットは小型の化学センサーを備えており、スペイン北部にあるヒホン港の汚染データを収集し、集めた情報を無線で港の管理センターに送信することになっている。
「体には小さな研究所が搭載されていると言ってもよい」と、BMTグループの主席研究員である科学者ローリー・ドイル氏は説明する。BMTグループは独立系のエンジニアリング企業であり、欧州委員会から資金提供を受けて魚型ロボットの実用化を目指している。設計はイギリスにあるエセックス大学のフオシェン・フー教授率いる研究チームが既に終えており、現在は実用モデルの組み立て段階にある。
ドイル氏によると、魚型ロボットのセンサーは化学物質や化学肥料の流出のような危険な状況を感知する機能を備えているという。当局は汚染の発生源や影響を即時に把握することができる。
ロボットのモデルとして魚が選ばれたのは、その数億年間の進化でエネルギー効率がとことん追求されているためだ。「自然が生み出した非常に優れた設計だ」とドイル氏は解説する。
しかし優れたオリジナルを模倣するとなると費用もそれなりにかかり、1体当たりの値段は2万ポンド(約280万円)もする。したがって、オットセイほどの大きさを持つこの魚型ロボットは、衝突や行方不明などの不測の事態にも自力で対応できるよう設計されている。網に容易にかかってしまうこともなく、内蔵の追跡システムでボートなどの障害物を回避する機能も持つという。
ロンドン水族館のサメは魚型ロボットを避けて泳いでいるため、いまのところはエサと間違えられる心配もないようだ。ロボットの電磁場がサメを寄せ付けないのではないかとドイル氏は考えている。
また、魚型ロボットの出す音などが自然環境を乱さないようにする研究も並行して行われているという。









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