ロボットが月面初の建設作業員になるかもしれない。NASAが後援する最新の研究で明らかになった。
この研究によると、遠隔操作できるロボット2台を使って月面の未開地を開拓すれば、6カ月足らずのうちに往還機の発着地を建設できる見込みがあるという。そうなれば、月面基地計画の初期段階において、人間自らが携わるよりも安全で格安な建設工事が実現する。
NASAでは、2024年までに月面基地の全面的な運用開始を目指している。計画に立ちはだかる難関の1つが、基地建設の第1段階となる発着地の整備である。発着時に巻き上がる砂塵が、後に建設予定の居住区に対し悪影響を与えないように造成する必要があるためだ。
「NASAは、発着時の爆風で飛び散るがれきがほかの開発予定地に危険を及ぼす可能性を認識している。たしかにこれは問題だろう。われわれは解決方法を提案したが、選ぶのはNASAだ」とアストロボティック・テクノロジー社の社長であるデイビッド・ガンプ氏は語る。同社はカーネギーメロン大学の研究者らと協力して今回の研究を実施した。
研究の結果、芝刈り機ほどのサイズで乗車も可能な、重さ150キロのロボット2台を使って作業した場合に、もっとも有効な建設結果が得られると分かった。2台のロボットはまず、荒れた月面の土壌をならし、発着地を取り囲む高さ2.6メートルの壁を構築する。ただし、この建設ロボットのプロトタイプの製造段階に進むには、建設予定地の第一候補とされる極地の土壌についてさらなる情報が必要だと研究チームはまとめている。
ガンプ氏の見積りによれば、ロボット2台と運搬用の着陸船、地ならし用資材を含めた経費は、2~3億米ドル規模になるという。発着地の建設完了後には、ロボットを別の用途に利用できる可能性もある。「例えば、食糧や試料を運搬する際のけん引車両として、また月面探査車の不具合で立ち往生した宇宙飛行士たちの帰還用車両としても使える」と同氏は語っている。
Image courtesy Astrobotic Technology, Inc.

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