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日食は歴史的に戦争や飢饉、国王の死といった不吉な出来事の前兆として恐れられてきた。しかし、今年の8月1日の皆既日食はきっと熱心な天文ファンから歓迎されるだろう。
NASAのゴダード宇宙飛行センターの天体物理学者で日食の専門家であるフレッド・エスペナック氏によると、今回の日食で太陽が完全に隠れるのはわずか2分半弱。標準的な皆既日食の継続時間は3分間で、最長では7分半の場合もあるそうだ。
今年の皆既日食は北半球を横断する狭い円弧形の範囲で観測できる。円弧の帯はカナダから始まってグリーンランドと北極地域を北東に進み、さらに中央ロシア、モンゴル、中国を南東に横切る。日食はグリニッジ標準時の午前8時30分頃に円弧の東側から始まり、1時間弱にわたって横断してゆく。北アメリカ北東部、ヨーロッパやアジアの大部分など、地球上のさらに広い帯状の範囲では部分日食が観測できる予定だ。
月は地球と太陽の間を1カ月に1度、新月のときに通過する。日食が起きるには月が地球と太陽の間に完全に入る必要がある。地球と比べて月の位置が高すぎても低すぎても日食は起きない。月の近さによっては、地球と太陽の間を月の端だけが通過する場合があり、そのときは部分日食になる。エスペナック氏によれば、日食の25%は皆既日食であり、10年間で約7回起きる。しかし、1つの地点で皆既日食が見られるのは平均して375年間に1回だという。
皆既日食が起きるとき、昼間の地域の約半分は日食をまったく見られず、49%の地域では部分日食となる。そして1%未満の場所にいる人々だけが皆既日食を見られるのだ。エスペナック氏は皆既日食を「驚くほど美しい女性」のようだと表現する。「皆既日食の見事な美しさはほかに比べようもないほどだ。だれでも一生に一度は見てほしい」。
もちろん、天気によっては観測プランが台無しになる可能性もある。エスペナック氏の分析した気象データによると、今回、最もよい条件で皆既日食が観測できそうな場所は中国だ。8月の中国の空は曇りの時間が約35%。これに対し、皆既日食が横断するほかの場所では90%以上が曇りになるという。
Image courtesy NASA

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