for National Geographic News
7月7日、アルマジロのように硬い甲羅で体を覆われた古代のクロコダイル(ワニ目クロコダイル科クロコダイル属)の化石がブラジルの環境博物館で公開された。この新種(学名:Armadillosuchus arrudai)は、白亜紀後期のおよそ9000万年前にブラジル内陸の乾燥地帯に生息していたという。体長2メートル、体重約120キロ。頭部は比較的大きく、細い口先に歯が並ぶ。
リオデジャネイロ連邦大学の古生物学者イスマール・デ・ソウザ・カルバーリョ氏は、電子メールでの取材に対し、「体を甲羅で覆われたクロコダイルが発見されたのは今回が初めてだ」と述べている。現生のクロコダイルは、背面に角質化した鱗を持っているだけで、甲羅を持つ種はいない。
「奇妙なのはそれだけではない」と、指摘するのは同大学の古生物学者チアゴ・マリーニョ氏だ。「この化石の主はわれわれ哺乳類と同じように、歯で食物を咀嚼していたようだ。強力なアゴでエサを砕くのではなく、下アゴを前後に動かし、乾燥した肉や植物の根、松の枝、軟体動物などを歯ですりつぶしていた可能性がある」。
化石は2005年、サンパウロ州のバウルで発見された。デ・ソウザ・カルバーリョ氏によると、この地域は9000万年前には高温で乾燥した気候だったという。「生息地域には季節的にしか雨が降らなかったようだ。年間を通して水が豊富な地域に生息している現生のクロコダイルやアリゲータとは異なる」。
また、アルマジロのように手と腕を使って土を掘ることもできたようだ。「穴を掘るのは天日で脱水状態にならないようにするためだろう。あるいは、ほかの巨大クロコダイルから身を守るためだったかもしれない」とカルバーリョ氏は話している。
化石とクロコダイルの復元模型は、リオデジャネイロ植物園の環境博物館(Museu do Meio Ambiente do Jardim Botanico do Rio de Janiero)にて7月7日から公開中だ。「Journal of South American Earth Sciences」誌2009年2月号にも記事が掲載されている。
Photograph courtesy Paul Jurgens/FAPERJ

印刷用ページ
友人に教える





















