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環境保護活動にも“ワイヤレス”の時代が到来したようだ。アイルランドでは河川にワイヤレス・センサーを設置し、汚染状況をリアルタイムに監視する取り組みが進められている。
アイルランド第2の都市コーク近郊を流れるリー川にある複数の水質監視ポイントに、ワイヤレス仕様のセンサーが設置された。センサーで検知した汚染レベルの情報はデータセンターへリアルタイムで送信される。川に流入する汚染物質は常に把握され、水質監視当局は即応体制が可能になった。
「DEPLOY」というこのプロジェクトは、もともとコスト削減を目的として立ち上げられた。それまでは専門家が1日に何度も川へ足を運び水質サンプルを採取していたが、DEPLOYプロジェクトの効果でその分のコストを削減できた。また、毒性のある産業廃液など、環境破壊につながる汚染物質の流入をいち早く検知し、河川生物の命を救うことができる。
また、一般市民向けの情報提供もリアルタイムで発信できる。アカウント登録者には、遊泳区域などの水質汚染が健康被害を及ぼすレベルに達すると、即座にその情報が携帯電話のテキストメッセージや電子メールで送信される。
アイルランド西部の都市ゴールウェイにある海洋研究所(Marine Institute)でプロジェクトコーディネーターを務めるポール・ゴーハン氏は、「実際の水質変化を克明に記録することができる」と語る。この研究所は、アイルラ
一方、DEPLOYプロジェクトにはテストケースとしての側面もある。もし成功すれば、DEPLOYをはじめ世界中の水質監視プロジェクトが、無線技術を使用した環境モニタリング普及の足掛かりとなるだろう。
2009年4月、アイ
DEPLOYプロジェクトの責任者であるフィオーナ・リーガン氏によると、この監視システムの運用コストは、センサー5台分でおよそ1万5000ユーロ(約200万円)ほど。リー川の全流域にこのセンサーを設置しても20万ユーロ(2680万円)程度のコストで済むという。
関係者によれば、DEPLOYプロジェクトを推進するきっかけとなったのは、欧州連合(EU)が加盟各国に対し義務付けた「EU水政策枠組み指令」だという。精密かつ信頼性のある技術を用いて淡水および海水のモニタリング・プログラムを実行するよう求めている。
ゴーハン氏によると、この指令は河川や湖沼など水域環境が豊富なアイル
アイルラ
DEPLOYプロジェクトで使用されているセンサーは、水質汚染の警戒サイン(アオコの発生兆候を示す葉緑素など)を検知できるだけでなく、河川の“定期点検”も行っている。例えば、10~15分間隔で測定した水温と水中酸素濃度のデータを基に、水中の酸素量が生物の生存に十分かどうかを判断する。
ただしこのセンサーも、有害な汚染物質をすべて検知できるわけではないとゴーハン氏は指摘する。かつてアイル
プロジェクト責任者のリーガン氏によると、今のところリー川では水質汚染度の際立った上昇は検知されておらず、比較的清浄な状態であるという。だが、河川のリアルタイム監視が水質改善につながることは、いずれ他のプロジェクトでも実証されるだろうと同氏は主張している。
Photograph courtesy Antóin Lawlor, DEPLOY Project









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