ダチョウやエミューなどの飛ばない鳥は、その祖先も飛ばなかったというのが長く定説となっていた。ところが最新の研究によると、飛ばなくなったのは約6500万年前に恐竜が絶滅したあとのことで、それ以前は飛んでいたという。
研究の主著者で、オーストラリアのキャンベラにあるオースト
こうした恵まれた環境で太った鳥は、自らの意思とは関係なく重くなり飛べなくなったと今回の研究では主張している。
フィリップス氏と彼の研究チームは、かつて現在のニュージーランドに生息し既に絶滅した飛べない鳥モアの化石からDNAを採取し、そのゲノムを解析した。その結果モアは、現在も南アメリカ大陸に生息しているほとんど飛べない小型の陸生の鳥シギダチョウに最も近い種であることが判明した。
白亜紀(1億4600万~6500万年前)には、現在の南アメリカ大陸、ニュージーランド、オーストラリア、南極大陸は、南半球の巨大な大陸ゴンドワナの一部だったが、ニュージ
飛べない鳥が共通の飛べない祖先から進化したという旧説に対して、今回の研究では種ごとに別々に進化したとしている。「恐竜の絶滅が恐竜自身に与えた影響の大きさは明らかだが、鳥類や哺乳類への影響についてはほとんどわかっていない。今回の研究は、恐竜の絶滅が現在生息する鳥類の進化の重要な岐路となった可能性を示唆している」とフィリップス氏は言う。
今回の研究における発見は、飛べない鳥がどうやって海を隔てた大陸の数々にたどり着いたのかという原始の謎を解明する鍵となるかもしれない。「飛べない鳥がどうやって海を越えたかについて奇想天外な説が色々と唱えられてきたが、それぞれ祖先が別で、しかも祖先が飛ぶことができたと考えればそれも説明はつく」とフィリップス氏は話している。
この研究結果は「Systematic Biology」誌2010年1月号に掲載されている。
Photograph by Frans Lanting, National Geographic Stock









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