June 29, 2009
ねぐらから顔を出すウルフフィッシュ(Atlantic wolffish、学名:Anarhichas lupus)。すぐ左では、ホッキョクイバラモエビ(ポーラー・シュリンプ、学名:Lebbeus polaris)がウルフフィッシュのお掃除に取りかかろうと待ち構えている。この写真は2008年10月7日、ノルウェーの海岸沿い、巨大な渦潮が発生する「サルトスラウメン」という海峡の沖合で撮影された。
撮影者のマグヌス・ラングレン(Magnus Lundgren)氏は、「この荒くれ者の好物はウニの生殖腺(せいしょくせん)、つまり精巣や卵巣にあたる、人間も食用としている部分だ」と話す。
ベーリング海からオホーツク海、日本近海に住むオオカミウオ(Bering wolffish、学名:Anarhichas orientalis)は同じオオカミウオ科の仲間。日本ではほとんど食べられていないが、大西洋岸では食用魚である。
ラングレン氏率いる撮影チームは、欧州最大の自然写真撮影プロジェクト「ワイルド・ワンダーズ・オブ・ヨーロッパ(Wild Wonders of Europe)」の一環として海中写真の撮影を続けている。ラングレン氏は今回、ノルウェー沖の岩石が散らばっている海域にウルフフィッシュのつがいが数組生息していることを発見し、ここを「ウルフフィッシュ・スロープ(Wolffish Slope)」と名付けた。
「この海域は隠れた場所で、残念ながら誰もが見に来ることができるわけではない」と、同氏は話す。「できる限り多くの人に海中の様子を伝えていくこと。それが私たちの重要な使命だと考えている」。
Photograph courtesy Magnus Lundgren/Wild Wonders of Europe