May 6, 2009
ロボットの器用さに関して言えば、“RAPHaEL”はほかのロボットより一歩先をいっているだろう。
アメリカにあるバージニア工科大学のロボット工学研究所(Robotics and Mechanisms Laboratory)の学生が製作した空気圧で動くこのマシンは、重い缶詰を持ち上げる力強さはもちろんのこと、生卵を優しく扱う繊細さや手話ができるほどの柔軟性がある。
RAPHaEL(Robotic Air-Powered Hand with Elastic Ligaments、伸縮する靭帯を持つ空気で動かすロボットハンド)は、圧縮空気のタンクに接続されており、操作者は空気圧をコントロールすることでロボットの指を動かすことができる。空気圧を低くすれば軽く握り、高くするとしっかり握るように作られている。
RAPHaELがユニークなのはその設計だ。通常は、複数の指関節を各駆動装置が別々にコントロールするが、RAPHaEL は1台の駆動装置で一本の指関節すべてを動かすように設計されている。
学部指導教官で研究室の責任者であるデニス・ホン氏は、「シンプルかつ洗練された駆動方法で非常に興味深い。しかも低コストで実現している」と斬新な発想を高く評価する。
この軽量メカニズムは、圧縮空気・ガス協会(Compressed Air and Gas Institute)の2008-09イノベーション・コンテストで最優秀賞に輝いた。「いずれは手話プログラムをはじめ、人体の動作を補う補綴(ほてつ)設計など、他の科学研究領域でも力になるだろう」と同氏は付け加えた。
Photograph courtesy Robotics and Mechanisms Laboratory, Virginia Tech