March 2, 2009
髪の毛の太さほどしかない、史上最小の“潜望鏡”が登場した。製作したのは、アメリカ、テネシー州ナッシュビルにあるヴァンダービルト大学の科学者たちである。
この装置の特徴はピラミッド形状をした鏡面仕上げの縦穴である。この縦穴はまずシリコンの型で成形され、その後、金あるいはプラチナの反射層で覆われる。
小さな物体をその縦穴の中に配置して顕微鏡でのぞいてみると、物体の側面を複数の角度から同時に見ることができるという仕組みだ。例えば、2月24日に公開された上の画像では、ヒマワリの花粉の1粒子が5つの角度から見えている。
この装置はすでに、生きた細胞の構造と行動を3次元で観察するという研究に用いられている。
研究者によると、この小さな装置は従来型の3次元顕微鏡を作るよりもはるかに安上がりだという。また、遺伝子研究では一般に、細胞の蛍光性分子を観察する際に有害な紫外線が使用されるが、この装置を使えばその紫外線の量を削減することもできる。
研究チームのメンバーであるロン・リーザラー氏は、「顕微鏡のスライドガラスと同様に、まもなくさまざまな場所で利用されるようになるだろう。細胞の位置確認は現在の方法ではコストが高くつくが、このツールはその代わりとして使用することができる」と述べている。
Image courtesy Vanderbilt Institute for Integrative Biosystems Research and Education