落雷は2度続くこともある
毎年、世界で約2000人が落雷により命を落としている。さらに数百人が、命はとりとめても、記憶喪失やめまい、脱力感、無感覚など、慢性的な病気や後遺症に苦しんでいる。また、雷は同じ場所、特に高い建物や大気にさらされた山頂に2度落ちる可能性があるので注意が必要だ。
雲から地上に走る稲妻はよく見られる現象で、毎秒約100回地表に落雷している。そのエネルギーは膨大で、1回の電圧は最大10億ボルトにもなる。稲妻は一言でいうと、プラスとマイナスの帯電の電位差により発生する大規模な放電だ。嵐になると雨、ひょう、雪の粒子が互いに衝突して電位差が大きくなり、しばしば雲の下部がマイナスに帯電し、雷雲となる。一方、地上の物体、尖塔、木そして地表自体が正電荷を帯びるため電位差が生まれ、雷雲と地表の間でその差を解消するために電流が流れる。これが落雷だ。
落雷の仕組みは次のようなものだ。まず、先駆放電(ステップリーダー)と呼ばれる、段階的に進展する負の帯電が、雷雲の底から地表へ向けて徐々に近づく。進展と休止を繰り返し、1回の進展距離は約46メートルである。その先端が正電荷を帯びた地上の物体から46メートルの範囲に達すると、地上側から伸びてくるストリーマーと呼ばれる正電荷の筋とつながって、建物や木、時には人間を伝って雲から地上まで道ができる。こうして、稲妻として電流が流れる経路が作られる。
最も一般的なものも含め稲妻には、雲の中で正と負の電荷領域の間、あるいはほかの雲との間で放電するものがある。また、珍しいケースでは、激しい森林火災、火山の噴火、吹雪が原因で発生する。小さな帯電した球電は、輝きながら宙を浮遊し、重力や物理学の法則を無視して弾むように移動するが、その原理はいまも科学者にとって謎である。
稲妻の温度は極めて高く、閃光により周囲の大気の温度は太陽表面の5倍以上になる。この熱は大気を急激に膨張、振動させ、電光の直後にとどろく雷鳴となる。
稲妻は壮観なだけでなく、危険である。












