地球温暖化は誇張されているか?
20世紀に入ってからの気象データを見るだけでも、地表や海洋の温暖化は確実に進行していることがわかる。また、気候に関する研究により、過去半世紀の温暖化の原因が、主に人為的な温室効果ガスの排出であることが明らかになってきた。近年、地球温暖化をめぐって激しい政治論争が起きているが、温暖化現象の科学的な解明が進むにつれ、温暖化の原因は何なのかという議論から、最善の対処策は何かという問題へ論点が移っている。
地球の温度の上昇は世界各地で記録されている。温度上昇を最も簡単に確認する方法は、過去150年以上の温度計による記録だ。それを見ると、地球全体の平均気温は過去1世紀で摂氏0.8度以上、北極ではその2倍近く上昇している。
この変動の中には、それぞれの地域特有の影響のほかに、観測する季節や1日の時間帯の違いによる気温の変動も含まれている。しかし、世界全体で1年を通じた気温を平均すると、少しずつ上昇しているのが分かる。
数千年前にさかのぼって温度計で調べることはできないが、遠い昔の大気の温度と大気中の成分濃度を調べる手がかりがある。例えば、樹木には生育している場所の気候に関する情報が記録されている。樹木は毎年、幹が太くなり、新しく年輪が増えるが、温かく雨が多い年は年輪と年輪の間隔が広くなるのだ。古い樹木や木材から数百年、時には数千年も前の状況が分かるのである。
過去を知る手がかりは湖や海の底にも隠されている。毎年、花粉や生物、さまざまな粒子が湖や海に落下して底に堆積する。堆積物にはこういった小片や断片がすべて保存され、落下したときの大気や水に関する情報が詰まっている。この記録を読み解くため、科学者は水底の泥に空洞の管を差し込み、何百万年も前の堆積物の層を採取する。
また、昔の大気を直接調べるため、科学者は極地の氷床を掘削する。氷の中に閉じこめられた小さな気泡は、その氷ができた時点における過去の大気がそのまま保存されている。その気泡を調べることにより、産業革命以降の温室効果ガスの濃度が、それまでの数十万年間より高くなっていることが分かる。
さらに、コンピュータによるシミュレーションも、地球の気候や長期の天候パターンを理解する助けとなる。また、将来の気候を科学者が予測する際も役立つ。基本的に、このコンピュータを使ったシミュレーションでは、大気や海洋が太陽からどのようにエネルギーを吸収し、それが地球全体にいきわたるかをシミュレーションする。現実と同様に、地表に届く太陽エネルギーの量を左右する要因が気候に影響する要因ともなっており、これらの要因には、温室効果ガス、火山から発生したものを含む大気中の粒子、太陽そのものから届くエネルギーの変化などが含まれる。















