毎年ワシントン州からジョージア州まで150万ヘクタールを超える森林が皆伐され、切り株だけの広大な土地となっている。北米で伐採される木材のほぼ半数が紙の原料として消費されていることをご存じだろうか。また、国産だけでなく、アメリカの木材パルプやバージンペーパー製品は南米や中国からの輸入が増加している。
紙を作るには、木を切り、圧搾、乾燥、塩素漂白を行うが、生産過程で水銀や発ガン性物質ダイオキシンを含め、1000種類を超える有機塩素が発生する。森林伐採は野生動物の生息地を破壊し、河川の侵食や堆積を拡大する。さらに、伐採した自然林の跡が単一種の林業地になる場合が多く、そうなると、その土地の野生の動植物の生息地としての価値はほとんどなくなってしまうのだ。
原木の丸太から紙を作るには多量のエネルギーが必要で、2000年に、紙パルプ業界は、アメリカの製造業が排出する二酸化炭素排出総量の推定9%を占めた。また、私たちが購入する紙のほとんどは、最後は埋立地に捨てられる。2005年、アメリカ国内では2億4600万トンの一般固形廃棄物のうち、35%近くを紙が占めていた。
キッチンやトイレ、自宅のオフィスなどで適切に紙を選べば森林保護やエネルギー節約に役立つ。例えば、1トンの再生紙は1トンのバージンパルプ紙製造に比べて3000〜4000キロワット時の電力が節約できるのだ。幸いなことにアメリカでの紙のリサイクル量は増えていて、古紙回収率は2005年には32%を上回り、紙や段ボールの50%が再生され、2000年以降7%増となった。2005年までにアメリカでは、カーブサイド・リサイクル(道路脇の集積所を利用したリサイクル)により900万世帯の年間消費エネルギーに匹敵するエネルギーが節約された。ちなみに、金属、ガラス、プラスチックのリサイクル率はそれぞれ37%、22%、6%とほぼ変わっていない。
「古紙配合率の高い紙製品が大型オフィス用品店にさえ置かれている。15年前はそうではなかった」とNPOコンサバツリ−のアソシエートディレクター、ジェラルド・グレアソンは語る。あなたが紙のリサイクルに関心をお持ちなら、無塩素加工で、最高100%と高い古紙配合率で製造された紙を探してみよう。現在の環境にやさしい紙の多くは、それ以外の紙に比べて20%ほど割高だが、バージンパルプ製品同様の品質である。木材パルプを原料としない紙も手に入れることが可能だ。
紙やその原料である木材の節約のために、あなたがすぐにできることは少なからずある。まず、使い捨ての紙ではなく布製のタオルやナプキンを使うこと。そして、文書はパソコン画面で読むようにして、どうしても印刷する必要があるときは、できるだけ用紙の両面に印刷するようにしよう。また、リサイクルボックスを利用し、ダイレクトメールやダンボール包装はこまめにその中に入れよう。さらに、定期的に分厚い冊子を送りつけてくる通販のカタログ送付リストからは外れてみてはいかがだろうか。
なお、リサイクルの正しい手順については、自治体のごみ収集担当部署に尋ねて教えてもうらうのがよいだろう。.















