クズリは小型のクマのように見えるが、実際はイタチ科の動物だ。彼らは単独で行動し、広い生活範囲を必要とする。エサを求めて20キロ以上も移動する日もある。ヨーロッパ、アジア、北アメリカの高緯度地方にある針葉樹林帯の森や林、ツンドラに生息している。
夏季には植物や木の実などを食べるが、これは食生活のほんの一部だ。本来は肉を追い求める捕食動物で、ウサギやネズミなどの小動物を容易に捕える。カリブーなどのように数倍大きい動物でも、衰弱していたりケガをしたりしている個体なら襲うことがある。また、ヘラジカやオジロジカ、カリブーなど大型哺乳類の腐肉も食べる。こういった死体は、獲物となるほかの小動物がやせ細る冬には栄養源となるのだ。さらにクズリは、冬眠している哺乳動物の巣穴を掘り返して捕食することでも知られている。
オスはマーキングで縄張りを主張するが、複数のメスと縄張りを共有するため、一夫多妻だと考えられている。メスは、雪の中などに巣穴を作り、晩冬から早春にかけて、2〜3頭の子どもを出産する。子どもが成体になるまでの約2年間、母と子は一緒に過ごす。
かつて北アメリカでは、厚くて美しい毛皮を持つために捕獲されてきた。毛皮はイヌイットが着る防寒服の裏地に用いられたが、現在はこのような慣習がなくなってきており、クズリは多くの地域で保護されている。