カンジキウサギは、低木の生い茂った場所を好む森の住人である。基本的には北方の種で、亜寒帯の森林や北極海沿岸にまで生息する。少し南の地域では、高地であることから高緯度の気候に近いバージニア州のアパラチア山脈やニューメキシコ州ロッキー山脈に生息するものもいる。
一般にノウサギ(hare)の体はアナウサギ(rabbit)より少し大きく、うしろ足と耳もアナウサギより長い。ノウサギ属の仲間であるカンジキウサギ(snowshoe hare)は特に長い足を持ち、その足は雪上の移動に適した毛で覆われている。冬には雪のように白い毛皮をまとっているが、毎年雪の溶ける春には毛の色が褐色に変わる。完全に生え変わるには約10週間かかる。
カンジキウサギは夜間にエサを探す。森の中で木々や草花を食べながら、いつも決まったコースをたどる。肉食動物の標的となることの多いカンジキウサギは、動きが機敏で足も速い。オオヤマネコやキツネ、コヨーテ、一部の鳥類までもが、この用心深いノウサギをエサとしている。
ほかの多くのノウサギやアナウサギと同様に、カンジキウサギはたくさんの子どもを産む。メスは年に2〜3回出産し、1度のお産で1〜8匹の子どもを産む。子ウサギは母親の世話をあまり必要とせず、誕生から1カ月以内には自力で生きられるようになる。カンジキウサギの個体数は10年に1度の周期で変動する。原因は病気の流行ではないかという説もある。特にオオヤマネコなど、ノウサギをエサとする動物はこの変動に大きな影響を受ける。