オランウータンとはマレー語で「森の人」という意味である。このオレンジがかった長い毛の霊長類は、東南アジアのスマトラとボルネオにのみ生息しており、知能が高くヒトに近い動物である。
オランウータンの腕はとても長く、オスが両腕を伸ばしたときの指先から指先までの長さは約2メートルにもなり、約1.5メートルの身長よりもかなり長い。立ち上がると手が地面にほぼ届いてしまう。 その腕はオランウータンの生活様式に適している。彼らは生活のほとんどを故郷である熱帯雨林の森林で過ごすからだ。眠るときも木の葉で作った樹上の巣の中だ。頻繁に降る雨を避けるために、大きな葉をカサや避難所代わりに使う。
この賢い霊長類は日中にエサを探す。主な食物は熱帯雨林で収集する果物や木の葉である。樹皮や昆虫、まれに肉を食べることもある。
ほかの類人猿と比べて、単独行動を好む。 オスは1頭で行動する。森の中を移動する際はゴロゴロという音を出したり、吠えたりして、お互いに関わらないようにする。その呼び声は2キロメートル離れていても聞こえる。
しかし、母子は強い絆で結ばれている。子どもが自力で生きていけるようになるまでの約6〜7年間、母と子は一緒に生活する。メスは8年に1度出産するが、これは動物の中でも最長周期である。オランウータンは長寿であり、飼育下では60年生きたものもいる。
生息域が限られていて、樹木がなければ生きていけないため、特に森林の伐採により多大な影響を受ける。残念なことだが、人間による森林伐採や狩猟などの行為がオランウータンを絶滅の危機に追いやっている。