ポッサムとも呼ばれるオポッサムには60以上もの種類がいるが、最も注目を集めるのはキタオポッサムであろう。彼らはアメリカとカナダで唯一の有袋類(有袋哺乳動物)だ。
生まれたばかりの子どもは大きさがミツバチほどしかない。赤ん坊はすぐに母親の腹の袋にはい込み、そこで成長する。大きくなるにしたがい、袋を出入りしたり母親の背に乗って狩りについていったりする。1度に20匹もの子どもが生まれるが、生き残ることができるのは半分以下である。母親の袋にたどり着くことさえできないものもいる。
オポッサムは腐食性で、人間の居住区や人家に侵入してゴミ箱をあさることもある。死肉を好むため、道路で車にはねられた動物の近くにいるところが目撃される。草や木の実、果実なども食べるが、ネズミや鳥、昆虫、虫、ヘビ、ニワトリまでも捕食する。
この動物については「死んだふり」が最も有名であろう。犬やキツネなどに狙われると、目を閉じるか虚空を見すえながら、ばったりと横向きに倒れたり、地面に横たわったりする。舌まで出し、本当に死んだように見える。この作戦によって敵が油断したすきに、まんまと逃げ出すのである。
木登りが非常に得意で、多くの時間を樹上で過ごす。木の皮に食い込む鋭いツメを持つ上、つかむのに適した長いしっぽも備えており、もう1つの手足のように使うことができる。木の洞やほかの動物が作った穴を巣にする。
この動物は広範囲に生息しており、アメリカ南部などでは食用として狩られることもある。