ビーバーは忙しく動き回ることで知られているが、ほかの動物にはまねのできない、生息環境を整える能力を持つ動物である。ふさわしい場所があれば、川や湖の土手に巣穴を掘るが、適当な場所が見つからない場合はダムを造り、そこをすみやすい場所に変えてしまう。ビーバーは強い歯と強力なアゴで木をかじり倒し、巨木や枝、泥を積み上げて流れをせき止め、草原や森林に池を作ってしまう。
ロッジ(小屋)と呼ばれるドーム型のすみかは木の枝や泥で作られている。敵から身を守るために、水中の入り口からしか入ることができない構造となっており、池の中心に築かれることが多い。この巣では、単婚の両親と2歳になるまでの子どもたちからなる大家族が暮らす。
ビーバーは齧歯(げっし)動物の中で最大の動物だ。草食で、木の葉や樹皮、小枝、植物の根、水生植物を好んで食べる。
地上では不格好な歩き方だが、水の中では優雅に動き回ることができ、足ヒレに似た水かきを持つ大きな後ろ足と、かじ取りができる櫂(かい)の形をした尾を使って上手に泳ぐ。このような身体的特性により、ビーバーは時速8キロで泳ぐことができる。また、水中に15分間も潜ることができ、透明なまぶたが水中でゴーグルのような役割を果たす。体毛は油で覆われ、防水効果がある。
ビーバーは2種類存在し、北アメリカやヨーロッパからアジアにかけての森林に生息する。彼らは冬でも活発で、池が氷で覆われても水中を泳いでエサを探し回る。