ライオンはネコ科の中で群れを形成する唯一の動物である。プライドと呼ばれる群れは最大で3頭のオス、12頭前後のメスとその子どもたちで構成されている。メスはすべて血統が同じで、メスの子どもは成長しても群れに残る。幼いオスはいずれ群れを去り、ほかのオスが率いる群れを引き継ぐ。オスだけが頭の周囲を覆う見事なたてがみを持ち、約250平方キロメートルにも及ぶ草原、低木林、開けた森林地帯などから成る縄張りを守っている。ライオンは尿で縄張りをマーキングして侵入者を威嚇するが、それでも侵入してくるものは力ずくで追い払う。
群れでは主にメスが狩りを行う。開けた草原にいるシカやシマウマ、ヌーなどの大型動物を狙い、チームを組んで狩りをする。これらの動物はライオンより俊足であるため、チームワークがものを言うのだ。グループによる狩りが終了すると、獲物の分け前や食べる順番をめぐってしばしば激しい争いが起こるが、子ライオンがエサにありつけるのは最後である。子ライオンはおよそ1歳になるまで狩りに参加しない。時には単独で狩りをすることもあり、ハイエナやリカオンの獲物を横取りすることもある。
人々はライオンの勇敢さと力強さを長い間賞賛してきた。一時期はアフリカ大陸のほぼ全域とアジアやヨーロッパの一部にも生息していたが、今日ではインドのギル森林に生息する小数のアジアライオンを除くと、サハラ以南のアフリカの一部の地域でしか見ることができない。