どこででも見ることができるカナダガンは、北アメリカで最も良く知られている鳥の一種だ。アメリカ本土やカナダの諸州で1年のある時期に見られる。
カナダガンは、さまざまな生息環境に適応することができるので、草や穀物、あるいは水分の多い果実が得られる場所であればどこででも育つ。気候、集落、そして農作パターンの変化に従って、カナダガンはその渡りを変えるようになった。一般的に、カナダガンは北アメリカ大陸北部で夏を過ごし、寒い季節がくると南に向かって飛ぶというサイクルを繰り返すが、北部の個体群の中にはアメリカ南部やメキシコの越冬地への飛行距離を短くしてきたものもいる。また、公園やゴルフコース、郊外の住宅地など、北アメリカの幅広い範囲で人里に定住するカナダガンも現れた。空港のような一部の地域では、あまりに数が多くなり、害鳥と見なされるようになっている。わずか50羽のカナダガンから1年あたり2.5トンの排泄物が生じるのだ。
カナダガンは渡りをするとき、印象的な流線型のV字型の隊列を取って飛行をする。風向きが良ければ、わずか24時間で2400キロものを旅することができるが、普通はもっとゆっくりした速度で移動する。騒がしい鳴き声を上げながら、群れは決まった休憩地を含む定まった経路を取る。カナダガンは社会性を持つ鳥であり、巣ごもりの時期を除けば、1年を通じて群れを保つ。
カナダガンの生息数の増加は、20世紀初頭に減少していた個体数を回復させる野生生物保護プログラムの成功例となっている。法により保護されていて、その個体数が少なくなった一部の地域では、再繁殖プログラムの対象となっている。現在、カナダガンは一般的な猟鳥の一種であり、農作物に有害であることから、管理上、個体数の抑制に力が注がれている場合もある。