全世界で約700頭あまりに減少したマウンテンゴリラのほぼ半数が、中央アフリカのウガンダ、ルワンダ、コンゴ民主共和国の国境が交わるヴィルンガ山脈に生息している。この山脈の火山のふもとは豊かな熱帯林に覆われていて、多様な哺乳類、鳥類、そして爬虫類が生息しているが、そこは同時に危険な地域の中心部でもある。
約200頭のゴリラが生息しているヴィルンガ国立公園は、1994年のルワンダ大虐殺、そしてコンゴで現在進行している悲惨な内戦に挟まれ、武装集団とコンゴ民主共和国軍の戦場になってしまった。また、この地域の深刻な貧困のため、国立公園内のゴリラを食肉あるいは密売のターゲットとする密猟者が後を絶たない。地元住民は森林を伐採して木炭を生産することでも収入を得ていて、その取引規模は約3000万米ドルに達し、危機に瀕した生息域に大打撃を与えている。
献身的な自然保護レンジャー、包括的な監視、およびコミュニティの教育プログラムのおかげで、ヴィルンガにおける絶滅に瀕したゴリラの個体数が2000年初頭には20%ほど増加している。しかし2007年には、ヴィルンガ国立公園の少なくとも10頭のゴリラが、殺害と混乱が原因で失われてしまった。
全マウンテンゴリラの残りの半数は、ヴィルンガ山脈の北24キロに位置するウガンダのブウィンディ原生国立公園に生息している。ヴィルンガのゴリラも、紛争地域外ではもう少しましな暮らしを送れるようになった。
しかしヴィルンガのゴリラにとって、その未来とその生存は確実なものではない。