ヤドクガエル科に属するヤドクガエルの仲間は、地球上で最も鮮やかで美しい色をした生き物だ。コスタリカからブラジルの熱帯林まで広がるその生息地の場所によって、体色は黄色や金色、銅色、赤色、緑色、青色、または黒色とさまざまであるが、その見事な模様と色彩は、外敵を遠ざけるための警告色と呼ばれる護身術である。
珍しい子育て習慣を持つ種がおり、中には卵とオタマジャクシの両方を背中で運ぶ種もいる。この“おんぶ”自体は両生類には珍しいものではないが、ヤドクガエル、そして特にオスは非常に子煩悩で、時にはメスがいなくても自分だけで孵化に付き添い、子どもを背中に乗せて活動する。
ヤドクガエル科のカエルの中には地球上で最も毒性の強い種がおり、モウドクフキヤガエルは1匹で、成人10人の致死量に十分な毒を持つ。コロンビアの先住民族、エンベラ族の人々は何世紀もの間、吹き矢の先にその強力な毒液を塗って狩りを行ってきた。モウドクフキヤガエルの名はその風習に由来する。
ヤドクガエルの驚異的な毒が何から生成されているかについては特定されていないが、彼らがエサとするアリやシロアリ、カブトムシなどの昆虫を介して得られる植物性の毒ではないかと考えられている。飼育され、元来の生息地と異なる環境で育ったヤドクガエルは毒を持たないことがその根拠となっている。
医療業界では、ヤドクガエルの毒が医薬品として使用できる可能性が研究されている。既に、この毒から抽出された成分の合成物が開発されて、強力な鎮痛剤としておおいに期待されている。